最初に比較審査が行なわれます。
前の人に近付き過ぎたり離れ過ぎたり、前後に出て列を乱さないようにしましょう。
この時、地面でセット・スタンディングをするハンドラーが多く見られますが、見知らぬ人や犬に両脇を固められてセットされるのは、チワワにとってかなり辛い事です。
できることならフリー・スタンディングが望ましいと思います。
セット・スタンディングは審査台の上だけにするべきです。
高橋ナツコ(ペットシッター)
犬を止める時は、急停止ではなくゆとりをもって止まりましょう。
リードで止まる合図を出し、犬が自然に止まる練習をします。
決して人が先に止まってはいけません。
犬が止まったらフリー・スタンディングに移行します。
犬との距離が近過ぎると犬が上を向き過ぎてよくありませんし、ハンドラーが審査の邪魔になることもあります。
この時、犬が自然に楽な姿勢で立っていることが重要です。
格好の良い姿を思い出して、表現するようにしましょう。
動きを徹底させるには反復練習がなによりも有効です。
ただし犬の集中力はそれほど続きません。
高橋ナツコ(ペットシッター)
犬を見たままで歩けば前方が確認できません。
必ず、歩き出す前に目標を決め、そこに向かって確認しながら、まっすぐに歩くようにしてください。
さらに、歩き出したらリードを張ってはいけません。
張らず弛めずが基本です。
犬の方向を変えたり、止めたりする時にリードを張ったり弛めたりするのです。
まずはまっすぐ歩く練習をし、リードをどう張ればどのようにコースを変えられるのか自分なりにコツをつかんでください。
犬と人の位置はつかず離れずがよいでしょう。
高橋ナツコ(ペットシッター)
また、リードが左右にぶれているとまっすぐにスタートが出来ませんので気をつけてください。
前に引っ張ってスタートを切るハンドラーがかなり見かけられますが、前足に体重が乗っており後ろ足から踏み出すため、犬はタイミングを合わせ難く歩調を乱してしまいます。
犬を動かすときは「来い」ではなく「行け」だと考えると間違いは起こらないでしょう。
きっちりとしたスタートを切れば、犬の歩調も安定しまっすぐに歩くことは容易でしょう。
何故かまっすぐ歩かない時は、ハンドラーがまっすぐ歩いていないことが多いものです。
高橋ナツコ(ペットシッター)
しつけをするに当たって、犬の性質をよく知らなければなりません。
それには愛犬との日常生活の中でよく観察しておきます。
物事に動じない大胆な犬か、神経の細かい犬か、敏感であるか、相対的に鈍感であるか、ものごとに集中する能力はどうであるかなどを適正に判断して、その性質の長所短所を充分に知っておくことが大切です。
つぎに言葉を解さない犬をしつけるには、刺激やその他の手段を用いることになりますので、気負い立たず、冷静に忍耐強く、その根底には常に愛情を堅持しなければなりません。
高橋ナツコ(ペットシッター)
また、かわいさのあまり愛犬を玩具がわりにしてあせらせたり、必要以上にからかったりしては
いけません。
気分を引き立たせたり、喜求性を引き出すための手段として行なうことは必要ですが、しつこすぎると嫌悪感を持ち、信頼を失うことになります。
犬に接するときは「犬になれ」と言われますが、これは主人が犬の心情を汲み取って、この中にとけこむことで犬に信頼されるということです。
高橋ナツコ(ペットシッター)
外に連れ出したら排尿、排便の状態によって病的なものであるか判断し、ブラッシングによって皮膚病その他を知ることができ、なによりも毎日愛犬を心配して愛情をそそぐことによって、深い愛情の絆がますます強くむすばれ、より強く犬に信頼されることになります。
犬に信頼を受けるには、まず犬の気持ちを察してやらなければなりません。
評判のいい飼い主になるには、犬の目つき、鳴き声、その動作に犬が何を要求し、何を訴えているかを読み取り、敏速にその要求を満たしてやることが大切です。
高橋ナツコ(ペットシッター)
また、食事や運動でも細かい心くばりをして行ないます。
食事はただ作って与えるだけでなく、心をこめて栄養のバランスを考えながら、食欲をそそるように健康に留意しながら与えます。
運動も時間を決めて行ない、保健のためでも、また練習のためのそれでも、犬が喜んでこれに励むように仕向けて行なうことが大切で、これによって犬の健康状態を知るように心がけます。
高橋ナツコ(ペットシッター)
このように規則正しい生活をした犬は、しらずしらずの内に服従心も芽生え、おのずと服従することの喜びを自覚し、打てば響く強い反応を示し生き生きとして活動的な犬に育ちます。
評判のいい犬のしつけの第一段階はこれにつきるわけです。
高橋ナツコ(ペットシッター)
しつけをするときは犬の自由を抑制して、自分の意志に従わせることになりますので、どうしてもある程度の強制が必要です。
日頃かわいがるだけで放置された犬はこれに出会うと強い恐怖心を起こして戸惑うもので、これが必要以上の警戒心となって、後々まで残り、習慣のようになる場合がありますので、子犬の時から規則正しい生活をさせ、健康で活動的な犬に育てなければなりません。
そのためには、犬にだけ規則正しい生活を強いるわけにはいきません。
食事の時間、運動の時間などを決めて主人がこれを実行してやらなければなりません。
高橋ナツコ(ペットシッター)
しつけをはじめる前に、知っておくことは、絶対的な愛情を持って日常犬に接し、強い信頼を受けることがもっともたいせつです。
しかし、愛玩的要素を多分に持つ本犬種には、ややもすると溺愛型になりがちですので、特にこの点を注意すべきでしょう。
高橋ナツコ(ペットシッター)
Aの犬種を繁殖した場合は夫名義、Bの犬種を繁殖した場合は妻名義とし、別々に犬舎名をもつことは可能ですが、この場合はそれぞれが会員にならなければなりません。
なお、犬舎名は、会員資格を6ヶ月喪失しますと、廃舎処分にされますので会費の有効期間はしっかりと覚えておく必要があります。
さて、その犬舎名登録ですが、すでに登録されている犬舎名は膨大な数にのぼり、しかも同じ犬舎名は認められませんから、犬舎名登録申請書の
第一希望名、第2希望名を必ず記入してください。
なお犬舎名は、アルファベットニ十字以内(JP、スペース、ピリオドを含む)となっています。
この登録料は一件につき6、300円で国際犬舎名登録料も含まれています。
一胎子登録と同時に犬舎名を申請されたものの、犬舎名がなかなか決まらず、そのために血統証明書の発行が大幅に遅れ、子犬の譲渡先に迷惑をかける場合があります。
そういうことも考慮され、繁殖を志す方は事前に犬舎名登録を済ませられるとよいでしょう。
高橋ナツコ(ペットシッター)
繁殖者が子犬を登録するにあたり、絶対に必要なものとして、犬舎名登録があります。
犬舎名とは繁殖犬舎を示す名前であり、屋号、商標ともみなされています。
犬名に接続して使用されることから、苗字(姓)と考えれば分かりやすいかもしれません。
ただ、入間の苗字とちがうところは、同じ苗字が許されないことです。
たとえば、ここに「リバティ」という犬舎名があったと仮定します。
すると、ほかの方は「リバティ」という犬舎名を登録することができません。
そうすることで繁殖者が特定され、子犬作出の名誉が保たれる訳です。
犬舎名は一繁殖者、一犬舎名が原則ですが、特定一犬種に限定して2つの犬舎名登録ができます。
高橋ナツコ(ペットシッター)
交配証明書について詳しく説明してみます。
交配証明書という、特別な用紙もありますが、血統
証明書発行登録申請書の下部にも刷り込まれています。
その欄に交配が成立している場合、父犬の所有者が記入し母犬の所有者に渡すことになっています。
母犬の所有者は交配日、父犬名、登録番号、生年月日、さらに父犬の所有者の住所、氏名、押印、会員番号などの記載もれがないかどうか、チェックしてください。
交配立会人の欄にも確認してください。
同様の記載を母犬の所有者も行ないます。
その場合は裏面の記入方法及び注意事項をご参考としてください。
そして血統証明書発行登録申請書に交配写真を添付(自然交配の場合は父犬、母犬を並べた写真)し、クラブ経由で提出します。
この一胎子登録ですが、生後九十日以内に登録申請をした場合は、登録料金は一頭につき2、100円となっています。
しかし、九十一日以降の登録申請は、一頭につき5、300円となります。
これは、血統書証明書の授受がおくれることによるトラブル防止の措置であり、ペナルティー的な意味合いもこめられています。
高橋ナツコ(ペットシッター)
子犬の登録のことで、犬は通常数頭の出産となりますので、一胎子登録と呼ばれています。
これは同時に生まれた子全部を登録することが前提となっていて(犬種的欠陥のあるものを除く)、血統証明書発行登録申請書を用いることになっています。
記入にあたって、特にむずかしいところはありませんが、強いていえば子犬記載欄でしょうか。
子犬の名前も一頭か2頭ならばすぐに適当な名前が思いつくでしょうが、6頭、7頭となるとそうはいきません。
雄は雄らしい名前、雌は雌にふさわしい命名をしなければなりません。
次に毛色の問題があります。
犬種によっては白一色もありますが、2色毛、3色毛の犬種もあります。
また、犬種独特の毛色表現があり、これも初めての方には難問です。
これらについてはクラブや先輩や獣医師にお訊ねになるとよろしいでしょう。
高橋ナツコ(ペットシッター)
さて、名義変更の手続きをする場合はこの血統証明書の裏面の名義変更届に記名・押印して提出しなければなりません。
約一ヶ月後にあなたの名義になった新しい血統証明書が届きますが、手続きはみなクラブを経由して行なうことになっています。
この場合、血統証明書発効日から6ヶ月以内に申請のときは→件につき一、100円、血統証明書発行日から6ヶ月を超えて申請のときは一件につき3、200円になるのでご注意ください。
ドツグショーなどへの参加や交配、登録に際して血統証明書の記載内容を必要とすることが多々ありますので、最低限、犬名、登録番号、生年月日、両親犬名は手帳などに転記しておくと便利です。
万が一、血統証明書を紛失されても、以上のデータを控えておくと再発行が可能です。
高橋ナツコ(ペットシッター)
血統書の左辺に目を転じると、上から順に、犬種、登録番号、性別、毛色、繁殖者、所有者、譲受年月日と印刷され、犬種から所有者まではコンピューターで印字されています。
この場合の所有者とは繁殖者のことで、血統証明書申請時までに出産した子犬の譲受者が決まっていない場合です。
ここにあなたの名前を記載し、譲受年月日を記載する手続きが名義変更というわけです。
幼犬以外では別人の名前が記載されている場合が多く、この場合も名義変更の届出が必要です。
いずれも新しく血統証明書が発行されます。
上段中央部右には、登録日、生年月日、出産頭数、登録頭数、一胎子登録番号などを記載する欄があります。
本犬がチャンピオンになったときは、犬名の下に記載されます。
ペーパーの3分の2は、両親犬など先祖犬十4頭の犬名が列記されています。
先祖が3代にわたって記載されているので上向3代祖血統証明書というわけです。
高橋ナツコ(ペットシッター)
多くの愛犬家がいちばん最初に手続きをするのが、この名義変更です。
純血種の犬を飼うと、早ければ同時に、おそくても3ヶ月以内にその犬の血統証明書と名義変更届(血統証明書の裏面に印刷)がお手元に届きます。
ここでJKC国際公認血統証明書の見方につい
て説明したいと思います。
上部左のマークは地球が図案化されその中にFCIという文字があります。
これは世界の著名80力国で構成している国際畜犬連盟(FCI)を表しています。
JKCはFCI加盟国です。
したがって、このマークを使用することが義務づけられています。
このマークがあれば加盟国ならどこの国であっても血統証明書が通用し、そこの国の行事に参加することができます。
その下に犬名が記載されています。
上部右のマークは亜細亜畜犬連盟(AKU)を表しています。
FCIのアジア版と考えていただいてほぼ間違いありません。
高橋ナツコ(ペットシッター)
ドッグ・ショーは犬の優劣を決めるだけでなく愛犬家の交流の場であり、また情報に満ちあふれています。
どこそこへ名犬が入舎したとか、子犬が生まれているとかというニュースもさることながら、将来のおムコさん選び、おヨメさん選びの場所としても活用できます。
会員を継続される場合は、入会金が不要で、継続会費としてクラブへ4、000円お支払いください。
なお2年以上の長期の会費の納入も可能です。
その場合は割引制度もありますのでクラブにお訊ねになるとよろしいでしょう。
登録とそのほかの手続き
愛犬家団体の最大の義務は、なんといっても犬の戸籍すなわち犬籍の管理です。
ドッグ・ショーなどの成績記録も広い意味では犬籍に属するでしょう。
会員が届け出た諸登録を完全に記録し、保護管理することが愛犬家団体の使命となっています。
これら登録に必要な用紙は全国のローカル・クラブに常備されていて、無料で入手できます。
高橋ナツコ(ペットシッター)
血統書とは、そのための道しるべとなるものであり、先祖の賞歴や犬舎のブランドネームが遺伝する証明書ではありません。
種犬の特徴を理解し、さまざまな遺伝傾向を把握した上で、特徴となる長所を持った犬の血統や先祖のどの位置に当たるかを分析し、次の繁殖に役立てるものです。
なかでもイン・ブリーデイングは、慎重に行なうことにより形質の固定に役立ちますが、無作為に繰り返すことは、悪い特徴を増幅させ、さまざまな障害を引き起こす可能性が高くなります。
また、どのような手法も、長所も現れれば短所も現れると認識しなければいけません。
「よいものが生まれる」というのは無知な迷信であり、どんな手法もよい特徴の出現確率を上げるためのものだと理解して下さい。
繁殖に使用する犬に合った血統や特徴の組み合わせを見つけ出すためには、豊富な経験と遺伝学等の知識が必要不可欠になります。
なんにせよ、健全でよい性格、牡らしい父と牝らしい母、そしてチワワらしいチワワをさまざまな視点から探し、さらなる可能性を求めてブリーデイングするべきでしょう。
高橋ナツコ(ペットシッター)
子犬の特徴的な部分が遺伝的にどのように顕在化されるかを予測し、必要な特徴の出現確率を上げるため使われるものに、クロス・ブリーディングという手法があります。
元来は、競走馬の繁殖理論として発達したものですが、犬にも適用されるようになりました。
犬の場合、アウト・ブリーディング、ライン・ブリーディング、イン・ブリーディングなどと称されるものが、該当します。
この効果は、繁殖結果のデータが整理されてこそ発揮できるものです。
高橋ナツコ(ペットシッター)
牡と牝の違いは、牝のほうが、牡にない子宮を体内に収めるため、やや胴長な体型になり、牡の場合は牝には見られない筋肉の発達があります。
これは、チワワに限った事でなく犬の性徴としては普遍的なものでしょう。
このような違いも、重要な選定要素になります。
さらに、性格も重要で、シャイや攻撃性など問題のあるものを使用しないことは当たり前でしょう。
牡と牝の遺伝子が、組み合わされて次の世代の犬を作り出します。
基本的には、父犬と母犬の特徴を持ち合わせた子犬が生まれるのです。
高橋ナツコ(ペットシッター)
チワワの場合、風貌や大きさなどの特徴を無理に誇張すると、健全性が失われてしまうことになります。
健全であり、独特の風貌を持ち、なおかつ小さい事が、本来の姿なのです。
このため、実際には非常に繁殖の難しい犬種だといえます。
母体が小さいため、お産も難しく、帝王切開の比率もかなり高くなります。
スタンダードに体重は、1㎏~2.7㎏と記してありますが、1㎏の母親では常識的に、繁殖は無理でしょう。
さらに、大きな母親でも、骨格によっては難産になる場合も多く、その傾向がない個体を選ばなければなりません。
スタンダードにおける「尻はわずかにアーチして幅広く」という表現は、このあたりを考慮すると、非常に重要です。
これは、母体に限ったことではありません。
相手となる牡犬の場合も同様です。
高橋ナツコ(ペットシッター)
初めて繁殖を試みる場合は、経験豊かなブリーダーに師事して、協力者として繁殖に当たるのがよいでしょう。
ブリーダーが繁殖に使用してみたいと思う犬を預かるつもりで譲ってもらい、里親として繁殖に協力することがいいのではないでしょうか。
実際、その方法で成功している犬種も見受けられます。
繁殖用の犬を選定する場合、第一に重要なのは、犬としての健全性です。
遺伝疾患や性格の異常は、できる限り排除しなければなりません。
高橋ナツコ(ペットシッター)
繁殖に望もうとするのであれば子犬選びの段階から、計画的に始めるべきでしょう。
実際に、お産、子育てを経験したいと思う場合、どのような子犬を選ぶか悩むところです。
「いい犬とはどんなものだろうなどと考える必要はない、悪い犬を使わなければいい」とあるブリーダーは言いました。
言い得て妙です。
彼の犬舎には、確かに通常レベルをはるかに上回る犬達が、自由気ままに走り回っていました。
悪い犬がどんな犬かが分かれば、これほど簡単なブリーディングはないでしょう。
しかし、それが分かるようになるほど難しいことはないのです。
長年経験を積んで、膨大な知識と経験を蓄積してもなお、悩み続けているブリーダーがほとんどです。
高橋ナツコ(ペットシッター)
「お産をさせないと病気になる」といって、繁殖を勧める方がいます。
確かに、未経験の犬は子宮等の病気を発症する危険性が、経産犬より多くなるでしょう。
しかし、チワワは非常に小さな犬ですので、お産によるダメージのほうが辛いかもしれません。
出産をするためには、健全な母体が不可欠です。
また、繁殖適性は、さまざまな角度から、慎重に判断されなければなりません。
そのような理由だけによる無理な繁殖は、結果として不幸な子犬を増やすだけです。
高橋ナツコ(ペットシッター)
難産は子犬が頭のほうから出ないで、足のほうから出かかったまま産道に引っかかっていたり(いわゆる逆子)、子犬が育ちすぎて出にくくなっていたり、母犬の陣痛が弱すぎるときなどに起こります。
こんなときは、何をおいてもまず専門の獣医師を呼んでみてもらうことです。
お産の後の母犬子犬を全部生んでしまった母
犬は、4、5時間もするとゆっくり起きあがって外へ出て、大小便をします。
このとき、新しく寝わらや布切れをとりかえてやり、産室をきれいにします。
外へ出た母犬は、しばらく散歩させると後の体の調子もよく、たくさん乳が出たり、お産の疲れから早く元気をとりもどします。
生まれた子犬の中に不具の犬や特別に弱々しい犬などがいたら、母犬が外に出たるすの間に手早く処置するようにします。
お産のすんだ後の母犬には、前もって用意しておいた飲み水と牛乳、卵黄、スープ、おじやなど、やわらかくて消化がよく、栄養価の高い食餌を与えて、早く元気をとりもどすようにつとめます。
高橋ナツコ(ペットシッター)
正常な出産の場合子犬が生まれると、母犬はすぐ子犬のかぶっている薄い袋を食い破って食べてしまいます。
母犬が子犬の袋を食べるのは母犬自身の体によいからで、これは母犬の食べるままにまかせてやるべきです。
母犬は一頭ずつ生まれるたびにその袋を食べ、へその緒をかみ切ってから自分の乳を飲ませます。
母犬は袋と一緒におりものなども食べますが、量があまり多すぎるようでしたら、最後のほうはとりさったほうがよいでしょう。
正常なお産の場合、ほとんど手を貸す必要はありません。
難産の場合元気な母犬なら難産の心配はほとんどありません。
しかし、お産の直前によく手当てをしてやらなかったとか、体の弱い小さい母犬であったり、年とった母犬の場合、ときに難産となることもあります。
高橋ナツコ(ペットシッター)
注意しなければならないのは、子犬が仮死状態で生まれてくるときで
す。
放っておけば死産と同じ結果になってしまいます。
このようなときは、子犬をすぐ湯たんぽのそばなどへ移し、鼻の穴をふさいでいる粘膜をアルコールやブドウ酒などでぬらした脱脂綿で静かにぬぐいとってやります。
そして体を軽くこすって人工呼吸をほどこしてやると息をふきかえします。
生き返ったら、ほかの子犬と一緒に母犬のそばへ移し、乳首をふくませます。
子犬が自分から乳を吸うようになればもう安心です。
高橋ナツコ(ペットシッター)
お産の時間犬のお産は、一般に夜半すぎから夜明けにかけてが多いようです。
最初の子犬が生まれてから最後の子犬の生まれるまでの時間は一定していませんが、かなり長くかかるものと思ってさしつかえありません。
お産が順調ならば、はじめに一匹が生まれてから一5分から20分ぐらいで2番目、また20分くらいで3番目というように、順に生まれてきます。
はじめの子から最後の子犬が生まれるまで、ほぼ半日もかかることもありますが、敷布や寝わらなどの交換は分娩完了を見とどけてからにしましょう。
仮死状態で生まれた場合子犬は薄い袋に包まれて生まれてきますが、ときには袋が破れて出てくることもあります。
高橋ナツコ(ペットシッター)