2016年5月アーカイブ

二つ目は、小型犬種に多く見られるケースとして、多くの飼い主が、かたい物をかじらせたり、
かたい食べ物を与えないためです。

歯はあごの骨とたいへん密接な関係があり、あごの骨が十分に発達しなければ、歯も正常に生えかわりにくいことがあります。

したがって、食べ物はドライタイプのドツグフードを与えることが非常にたいせつになってきます。

ドライタイプなので、かたさがあり、これをバリバリ食べることで自然にあごの骨の発達が促されます。

おまけにドライタイプは歯石がたまりにくい利点もあり、重宝な犬の食品です。

ところで、犬の乳歯が生えかわる生後4~6カ月の問、飼い主が意識すべきことは、犬との遊びの中で、乳歯が自然に抜けるようにおもちゃを与えてやることです。

たとえば、ボールなどをくわえて遊ばせているときに、脇からボールなどを引っぱったりします。

高橋ナツコ(ペットシッター)
小型犬種に比較的多く見られるのが、歯のトラブルです。

特に乳歯が抜けないままの状態で永久歯が生え、口の中に2列に並んだまま放置されるケースは、歯垢や歯石がたまりやすいため口臭が強くなり、歯肉炎、歯槽膿漏、歯根炎と病気が進行して、ついには歯が抜け、ひどい場合はあごの骨までとけてしまいます。

これでは見た目の悪さばかりか、全身に悪影響を及ぼすのは時間の問題で、飼い主の育て方が問われてしまいます。

一般的に、犬の乳歯は正常な仔犬なら生後4カ月あたりから自然に抜け始め、6カ月ほどで永久歯にかわるのですが、乳歯が抜けないまま永久歯が生えて放置される原因には、次のようなものがあります。

一つは、飼い主の無知からくるもので、歯が2列に生えていても、犬の歯とはそんなものかと放置するためです。

毎日歯の手入れをしてやるとこうした異常に気づきやすく、処置も早めにできます。

生後6カ月過ぎても乳歯が自然に抜けない場合は、獣医師に抜いてもらうしか方法がありません。

高橋ナツコ(ペットシッター)

歯のお手入れ (高橋ナツコ)

人間のように、長期間使える入れ歯がない犬にとって、歯が抜けることはさまざまな病気の引きがねとなります。

特に歯石(歯と歯ぐきのきわに、歯垢-茶色のアカーがついたらご用心)は、歯の病気の最大の原因であり、ほうっておくと若いうちから歯が抜けてしまいます。

そうならないためにも、仔犬のときから歯の手入れを行います。

方法は人間用か犬用の歯ブラシで、歯と歯ぐきの間をブラッシングしてやるだけ。

歯ミガキなどはつけずに行います。

その一方で、定期的に獣医師に診察してもらい、必要なら歯石をとってもらいます。

歯が悪いと口臭が強くなって、家族からうとまれるばかりでなく、腎臓や心臓のほか、全身に悪影響を及ぼすことがあるため、ぜひ毎日みがいてやりましょう。

高橋ナツコ(ペットシッター)