最初の発情で産ませてもよいか(高橋ナツコ)

雌犬の成熟を示す最初の発情は、早いもので六~八カ月、遅くても生後一年以内にみられるのが普通です。

一般的には大型犬種より小型犬種のほうが成熟が早い傾向にあり、第一回目の発情は見送って、第二回目から子犬を産ませるようにというのが、愛犬家の間の常識とされ、そう信じられています。

しかし、生物学的には、発情は成熟を示す指標ですから、その犬の個体の発育が十分であれば、第一回目から繁殖しても一向にさしつかえありません。

小型犬では一年末満ですと、まだまだ子供っぼくて、母親になるのには早すぎるという感じがしないではありませんが、ニカ月の妊娠期間のうちに落ち着きもでてきて、無事出産をなしとげますと、立派な母犬としてふるまうのをみると、生き物の偉大さについて改めて感銘することでしょう。

子犬を産ませるかどうかの判断は、雌犬の成長と、子犬の生まれるときの季節的条件や、家庭の事情などを合わせて決めるべきでしょう。

高橋ナツコ(ペットシッター)