繁殖犬の選定 その7(高橋ナツコ)

血統書とは、そのための道しるべとなるものであり、先祖の賞歴や犬舎のブランドネームが遺伝する証明書ではありません。

種犬の特徴を理解し、さまざまな遺伝傾向を把握した上で、特徴となる長所を持った犬の血統や先祖のどの位置に当たるかを分析し、次の繁殖に役立てるものです。

なかでもイン・ブリーデイングは、慎重に行なうことにより形質の固定に役立ちますが、無作為に繰り返すことは、悪い特徴を増幅させ、さまざまな障害を引き起こす可能性が高くなります。

また、どのような手法も、長所も現れれば短所も現れると認識しなければいけません。

「よいものが生まれる」というのは無知な迷信であり、どんな手法もよい特徴の出現確率を上げるためのものだと理解して下さい。

繁殖に使用する犬に合った血統や特徴の組み合わせを見つけ出すためには、豊富な経験と遺伝学等の知識が必要不可欠になります。

なんにせよ、健全でよい性格、牡らしい父と牝らしい母、そしてチワワらしいチワワをさまざまな視点から探し、さらなる可能性を求めてブリーデイングするべきでしょう。

高橋ナツコ(ペットシッター)