年とともに病気が進行(高橋ナツコ)

平和で栄養もよくなり、伝染病の予防が進んだことで、人間社会と同様に、動物界においても犬猫、飼鳥などの高齢化が目だっています。

そして、それにともなう疾病も多くなってきました。

動物も10歳をすぎる頃からいくつかの老年性の特徴を示しはじめ、年とともに病気が進行していきます。

(1)動きがにぶくなり、首をすくめたり、背中をまるめたりする。

(2)尿のしつけがくずれる。

などがいい例です。

では、動物の体のなかでは、いったいどんなことがおきているのでしょうか。

(1)感覚器管(鼻、目、耳、舌)などの機能が低下する。

(2)生殖器の機能が低下し、性ホルモンが減少する。

睾丸がやわらかくなったり、卵巣が小さくなる。

(3)末梢血管がもろくなり、数が減少する。

(4)肝臓に脂肪が多くついてくる。

(5)体温の調節がうまくいかなくなる。

(6)のどのかわきに気づく能力が低下する。

それによってささいなことで水分不足がおこりやすくなる。

(7)消化器にガスがたまりやすくなる。

(8)腎臓の働きが低下する。

(9)下垂体が萎縮し、内分泌系の活動がにぶる。

(10)すべてのホルモン産生器管の機能が低下する。

(11)乳腺の腫瘍や子宮蓄膿症の発生率が高くなる。

(12)前立腺肥大や腫瘍の発生率が増える。

(13)免疫反応が弱くなる。

(14)関節やスジ、筋肉の働きが弱くなる。

(15)歯や歯グキの骨が弱くなりいたみやすくなる。

など、動物の高齢化にともなう一般的な体の変化があげられます。

高橋ナツコ(ペットシッター)