くる病(高橋ナツコ)

カルシウム不足で骨格に異常をきたす病気で、子犬や幼犬に多発します。

特に前肢に症状があらわれやすく、関節部が異常にふくれて、肢が湾曲してきます。

中型犬、大型犬に比較的多く、栄養不均衡からくるものが大多数ですが、なかには十分な栄養が与えられているのに、くる病になる体質もあり、単にカルシウムやビタミンDを与えるだけでは治癒しない例もあります。

体内のカルシウムは、よくいわれるように、燐との比率一・二対一・○に関連があり、栄養学的には、ビタミンDも、カルシウムの吸収におおいに影響してきます。

くる病の徴候がみえたら、栄養学的に現在の食事が適当であるかどうかを検討し、ビタミンDの適量の補給も行なってください。

特に、ビタミンDは過量に与えるとかえって結果のよくないことがありますので、医師の指示で症状に応じた投与量を正しく決めるとよいでしょう。

また、最近の研究では、犬のくる病の発生と日光浴は、必ずしも関係がないことがわかっています。

高橋ナツコ(ペットシッター)