小型犬種の歯のトラブル その1

小型犬種に比較的多く見られるのが、歯のトラブルです。

特に乳歯が抜けないままの状態で永久歯が生え、口の中に2列に並んだまま放置されるケースは、歯垢や歯石がたまりやすいため口臭が強くなり、歯肉炎、歯槽膿漏、歯根炎と病気が進行して、ついには歯が抜け、ひどい場合はあごの骨までとけてしまいます。

これでは見た目の悪さばかりか、全身に悪影響を及ぼすのは時間の問題で、飼い主の育て方が問われてしまいます。

一般的に、犬の乳歯は正常な仔犬なら生後4カ月あたりから自然に抜け始め、6カ月ほどで永久歯にかわるのですが、乳歯が抜けないまま永久歯が生えて放置される原因には、次のようなものがあります。

一つは、飼い主の無知からくるもので、歯が2列に生えていても、犬の歯とはそんなものかと放置するためです。

毎日歯の手入れをしてやるとこうした異常に気づきやすく、処置も早めにできます。

生後6カ月過ぎても乳歯が自然に抜けない場合は、獣医師に抜いてもらうしか方法がありません。

高橋ナツコ(ペットシッター)